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坑加齢食で健康長寿

「中推協だより」64号に引き続き、健康増進クリニック医院長の水上治氏(医学博士・米国公衆衛生学博士)の 「抗加齢食で健康長寿」の第2回目講演要旨を掲載します。
講演中の水上治氏 内容 (8)世界一の長寿地域はどこであるか?
    沖縄人長寿の研究(The Okinawa Program)
    (9)沖縄の健康調査
    (10)高齢者の食物摂取ルール
    まとめ
(8)世界一の長寿地域はどこであるか?
会員からは、コーカサス、エクアドル等々の地域が上げられたが、 この地域には戸籍が無いため、確実データではない。 世界一の長寿地帯は沖縄である。理にかなった長寿食を摂っているためである。
しかし2000年に男子が日本26位に下落し、その後も低迷している。これを沖縄では、26ショックと言う。 原因は、若い世代が洋風の食生活に馴染んだせいである。

沖縄人長寿の研究(The Okinawa Program)

(9)沖縄の健康調査
@ 若々しい血管
 沖縄の高齢者は西洋人と比較して動脈が驚くほどきれいで若々しく、 コレステロール値、ホモシステイン値が低い。これらのリスク因子が虚血性心疾患のリスクを80%下げ、 脳卒中の発症率を低くしている。
A ホルモン依存性癌のリスクが少ない
 沖縄の人達は乳癌、卵巣癌、大腸癌などホルモン依存性癌の リスクが極めて低い。北米と比較すると、乳癌と前立腺癌が80%少なく、 卵巣癌、大腸癌は半分以下。食環境が良い。沖縄は理想に近い。
B 丈夫な骨
 沖縄の人達は骨が丈夫で、骨折のスクは北米人の約半分である。高蛋白摂取。
C 明晰な頭脳
 沖縄の人たちの大多数は百歳を越えてなお注目に値するほど頭脳が明晰である。
D やせても太っていない体
 沖縄の百寿者の体格指数の平均は18〜22
E 自然な閉経
 沖縄の女性で更年期にエストロゲンを使ったホルモン補充療法を受けている人はごくまれである。 のぼせ、股関節の骨折、虚血性心疾患といった閉経につきものの合併症がほとんどなく、 薬を使ったりせずに自然に閉経を迎えている。
F 若々しさと性ホルモン
 沖縄の高齢者は、自然にDHEA,エストロゲン、テストステロを始めとする性ホルモン・レベルが 同年齢のアメリカ人よりも高く、それは沖縄人の人たちが生理学的に若いことを示している。
G フリーラジカルによる損傷の低減
 沖縄では、高齢者の方が若い人たちよりも血中のフリーラジカル・レベルが低い。
H 健康的な心
 性格調査で、百寿者は人生の働き盛りには、「時間に追われている感じ」では点数が低く、 「自信度」と「負けん気」では高得点だということがわかった。面接調査では、楽観的な考え方、 適応性,ゆったりした生き方が明らかになった。中庸は主要な文化的価値観であることもわかった。 社会との深い一体感と精神性やスピリチュアリティが高齢の女性にとりわけよく見られた。
I 統合的な健康管理
 沖縄の人たちは健康管理システムに東洋医学と西洋医学の両方を採り入れている。 北米の人たちに比べて、強壮効果のある薬草をはるかにたくさん使用している。
(10)高齢者の食物摂取ルール   *人参1本=1サービング
@ ルール1
 植物性のものを中心に、バラエティに富んだ食物を摂る。
 沖縄の百寿者は、合計 206品目、日常38品目の食品を摂っており、78%が植物性。
A ルール2
 毎日、少なくとも5サービング以上の野菜や果物を摂る。
沖縄の高齢者は毎日少なくとも7サービングの野菜や果物(野菜6サービングに果物1サービングが一般的)、 少なくとも2サービングの豆類を食べている。
B ルール3
 毎日、少なくとも6サービング以上の穀物をベースとした食物を摂る。沖縄の高齢者は、 ご飯を少なくとも3サービング、そのほかにそばやうどんを補っている。
C ルール4
 多糖類の複合炭水化物を基本とした食事にし(総カロリーの55%以上)、短糖類(砂糖)を制限する。 沖縄の高齢者は、総カロリーの54%が炭水化物である。昔はカロリーの80%以上を炭水化物、それも主としてサツマイモで摂っていた。 単糖類はほとんど摂らないし、摂る時は黒砂糖で摂る。
D ルール5
 脂肪の摂取は総カロリーの30%以下にする。 沖縄の高齢者は脂肪が総カロリーの約24%で、 単価不飽和脂肪酸が約12%、多価不飽和脂肪酸が約5%、飽和脂肪酸が約7%。キャノーラ油(菜種油の改良品)を炒め物に使っている。 豚肉はほとんど摂っていない。
E ルール6
 塩分の摂取を1日6グラム(小さじ3杯)以下に制限する。沖縄の高齢者の塩分摂取は1日7グラムである。

まとめ
 フリーラジカルを減らす食生活。低カロリーが望ましい。 野菜・果物・豆類・芋類・未精白穀物・海藻に富んだ食事を摂るように心がける。 肉は摂る必要がない。魚の方がいい。脂肪はオメガ3系列、キャノーラ油にする。減塩が望ましい。
 食生活は楽しくなければならない。食べ物は癒しである。
大井 弘俊 記    :
(C)NPO法人東京都中高年福祉推進員協会

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