ライフサポーターの集い
中推協だより第78号

高齢者の健康と長寿の秘訣
副会長 佐藤征義    
1.はじめに
 高齢者がたまに会うと「元気ですか」「お陰さまで」が挨拶になります。
 「元気」が高齢者にとっては一番の宝ですから、自然な挨拶になるのです。
 日本の平均寿命は延びつづけて、2008年の統計で「男性79.29歳、女性86.05歳」になり、女性は世界第1位、男性は世界第3位の長寿国です。 ところが平均寿命が延びるのに反して、出生率が下がりつづけて、日本の人口は2005年に「減少」に転じ、 2009年の統計でも前年比5万人減の1億2771万人になりました。
 総人口に占める高齢者の割合は、65歳以上が総人口の22.1%「2822万人(男1204万人、女1618万人)」、 75歳以上は総人口の10.3%「1315万人」で総人口に占める高齢者の割合は、毎年右肩上がりで増えています。 なお70歳以上は2017万人(男820万人、女1197万人)です。
 「金さん、銀さん」で一躍注目された「百歳以上」のお年寄りの数も、老人福祉法が制定された1963年に153人だったのが、 35年後の1998年に10158人と1万人の大台に乗り、それから5年後の2003年には20561人と2万人の大台に、 そして4年後の2007年には3万人台の32295人に急増しています。注目すべきは、平均年齢でもお分かりのように、 百歳以上のお年寄りの内訳は、女性が27682人と85.7%をしめ、男性は4613人で14.3%という6:1で女性が圧倒的に長生きです。
 長寿は人間の永遠の願望であり、おめでたいことですが、加齢と共に色々な疾病に侵されますので、 まず「健康」であることが「おめでたい」第一条件になります。
2.加齢と生活習慣病
 長生きするためには、死亡原因の上位を占める@ガン(30.4%) A心臓病(15.9%) B脳卒中(11.8%) C肺炎(9.9%)の 4つの病気にかからないようにすることが肝要です。
 高齢者が病気をする原因として、食生活と運動の生活習慣が見直され、「肥満」が危険信号の一つになりました。
 「肥満」の原因は、お腹の皮の下につく「皮下脂肪」と、内臓のまわりにつく「内臓脂肪」の二種類があり、 若い人や女性に多いのが「皮下脂肪型肥満」で、皮下脂肪はつきにくく落ちにくいのが特徴です。 一方、男性や閉経後の女性に多いのが「内臓脂肪型肥満」で、内臓脂肪はつきやすく落ちやすいのが特徴です。
診断基準  特に「内臓脂肪肥満」が心筋梗塞・脳卒中・糖尿病、高血圧などの生活習慣病になるところから、 日本内科医学会などが2005年に「メタボリックシンドローム」(メタボリック症候群)の診断基準※を作りました。
 厚生労働省は、40歳〜74歳人口(約5700万人)の中で、メタボリック症候群の有病者が約920万人、 予備軍が980万人、合計約1960万人(男性の2人に1人、女性の5人に1人)と推計し、メタボの啓発と予防のために 2008年から40歳〜74歳の全国民を対象に特定検診で腹囲測定を義務づけました。
3.生活習慣の予防
 生活習慣病に注意して長生きするために必要なことは、血圧とコレステロールに注意することです。
 血圧は年とともに自然と上がるので、80〜140位が普通で100〜180位に成ると脳卒中(脳出血・くも膜下出血・脳梗塞)に なる率が高くなりますので、弱い降圧剤を飲んで上を130台にする事です。血圧の管理は、塩分やアルコールを控えることです。
 アルコールといえば、一日3合ぐらい飲んでもいいようですが、3合でも毎日休みなく10年間飲み続けると間違いなく肝硬変になるそうですので、 「休肝日」を作るように注意しましょう。
 コレステロールには、善玉と悪玉がありますが、悪玉のLDLコレステロール値が高い人は動脈硬化に注意しなければなりませんので、 脂肪摂取量に注意する事です。
 一方、コレステロール値が低すぎても「ガン」になりやすく、寿命も短いそうですので、肉類には注意といっても、 豚肉は食べたほうがいいそうです。
 その他、年をとると「保水力」の機能が低下します。体内の水分が不足がちになると血液が「ドロドロ」になりますので、 それを防ぐために、入浴の後や夜中にトイレに起きた後には、必ず水を飲むことを習慣にすることです。 1日2リットルの水を飲むといいそうです。また、加齢と共に足腰が衰えて転びやすくなりますが、転倒⇒骨折⇒寝たきり⇒認知症と云う ケースが多く、「転ばぬ先の杖」でカルシュームの補給には牛乳を男性は1本女性は2本、毎日飲むといいそうです。 認知症といえば最近では若い人もかかりますが、アルツハイマー型痴呆は85歳以上で女性の方が多く脳梗塞型痴呆(まだらボケ)は75歳以上で 多いそうです。
 生活習慣病にかからないようにするためには、一言で言えば「低カロリーでバランスの良い食事とウォーキングなどの運動」を 生活習慣にすることです。さらに、付け加えれば、「朝食を必ず食べること」「睡眠は最低5時間はとること」「飲酒は休肝日を設けること」 「煙草は、禁煙すること」を習慣にすることです。
 長寿の秘訣は、生活習慣の改善と同時に、「身体を動かす」「仕事をする」「脳に刺激を与える」「多くの人と交流する」ことが、 病気や痴呆症にならずに元気で長生きできる秘訣です。
4.スポーツと健康
長寿の秘訣の「食と運動」の運動とは、どんなスポーツがいいかというと、 生活習慣として誰でもが手軽にできるスポーツということになります。
「歩く」ということは、誰もが毎日行っていることです。「歩く〜走る」ことは、エネルギーの消費と体内脂肪を燃焼させ、 胃腸周辺の血液の循環をよくし、内臓を鍛えますから、「内臓脂肪肥満」の予防になります。 また、精神的にも癒されてストレスの解消にもなります。
「歩く」だけなら「1日1万歩」が目標になりますが、エネルギーの消費や体脂肪の燃焼ということを考えると、有機酸素運動である「ウォーキング」や「ジョギング」がお勧めです。1日の運動時間の目安は、「ウォーキング」が45分、「ジョギング」が30分。「一駅ウォーキング」など、毎日行うことが理想ですが、何事も「継続」が大事ですので、最低週に3回行う事にしてください。 さらに、グレードアップして「ランニング」に挑戦できれば理想的です。
 
◇ 1kmの時間の目安◇
 60歳70歳
普通歩き15分18分
ウォーキング12分14分
ジョギング 8分10分
ランニング 5分 7分
※スポーツは個人差がありますので、この表は無理をしない程度の目安です。
 こうしたスポーツを生活習慣にとりいれれば、「病気しらずの老後」が過ごせます。
中推協は、「健康増進事業」として、「スポーツ吹矢」(毎月)、「健康ウォーキング」(隔月)、「ボウリング」(1月)などを 実施しますので、是非、参加してください。
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